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第7回:「ダメ上司について考える」

第7回:「ダメ上司について考える」


掲載日: 2004年9月1日
執筆者: 株式会社スクウェイブ
経営管理室 吉浦 恭子 (U.S. CPA)


ダメと言われる上司にもいろいろ種類があるが、以下は会社生活を 1X 年送ってきた私が知る中で、最も嫌われる上司のパターンである。

あくまで friendlyで感じが良いのが特徴だ。部下が深夜残業していると差し入れしてくれるし、仕事でミスしても笑って許してくれる。飲み会では料理を取ってくれたりして、細や かな気遣いを見せる。いつも雰囲気を和らげてくれる、癒し系。カルチャースクールで知り合っていたら仲良しになっていたはずだ。

初めのうちは「いい人だなあ」と親近感がわき、ランチも誘われるまま行ってしまう。だが一緒に仕事をしていくと、徐々に馬脚を現す。あきれるほど仕事ができないのだ。どんなに感じ良くしていても、隠しとおせるものではない。部下が何を質問しても、まともに答えられたためしがない。それどころか、基本的な業務内容について、何度も若い部下に聞いてくる始末。
一体この人は今まで何をやっていたんだ!?
当然、最後は部下がキレてしまい、トゲトゲしい物言いをしてしまう。場合によってはイジメてしまう。それでも腰の低い、にこやかな態度を変えない上司。部下の機嫌の良し悪しを瞬時に察知する能力には長けている。機嫌が悪いと、いつも以上に気を使って話しかけてくるのが感じ取れる。

こういう状況が続くと、部下の方がだんだん自己嫌悪に陥ってしまう。この上司は、確かに仕事はできないが、人間的には良い人だ。そんな人を罵倒してしまう自分は、なんて器が小さいんだろう・・・!アイフルの CM に出てくるチワワを虐待したような気分になる。

部下は気を取り直して、明日からは優しくしてあげようと決意する。だが、性懲りもなくとんちんかんな事を言われた途端、その決意はもろくも崩れ去り、思わず毒のある言葉をぶつけてしまう。そしてまた部下は自己嫌悪に陥る。

この悪循環は、部下をじわりじわりと弱らせる。がつんと一発くらわされるより、おそらくダメージは大きい。そして部下は気付くのだ。これは確信犯でやっているに違いない・・・!こういう上司は部下の人間的な優しさに付け込んで、楽をしているのだ。

そしてこういう上司に限って「自分は一生懸命やっている」フリをすることにかけては天下一品なので、目上の人のウケはいい。部下がどんなに上司の上司に訴えても無駄だ。降格もリストラもされずに生き残ってしまう。

仕事はできるがEQが低いために嫌われている上司なら、努力次第でなんとかなる。だが上述のようなケースはどうがんばっても部下の信頼を取り戻すのは無理だろう。会社が早く気付いて処置するしかない。

部下をお持ちの方は、ぜひ「感じの良い上司」より「仕事のできる上司」を目指してがんばってほしいものだ。

スクウェイブ上役一同>仕事のできる上司を目指して頑張ります。

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