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第53回:モチベーション・マネジメントの重要性 Part-2 ~米国野球大リーグを目指す大谷翔平とスリーニーズ

第53回:モチベーション・マネジメントの重要性 Part-2 ~米国野球大リーグを目指す大谷翔平とスリーニーズ

掲載日:2017年12月11日

執筆者:株式会社スクウェイブ
代表取締役社長
黒須 豊

大谷選手は、1年待てば巨額な契約金がもらえる可能性が高かったが、これを待たずに大リーグに行くらしい。さらに、巨額な条件を出しそうなヤンキースなどには目もくれていない。彼にとっての最大の狙いは二刀流を実践させてくれる球団だ。こんな選手は初めてだとヤンキースのキャッシュマンGMも嘆いているらしい。

「この2、3日でうちは選ばれないのではと感じていた。東海岸で大きい市場規模のチームであるという事実は変えられない。カネはいらないがメジャーでプレーしたいと言った選手は初めてだ。こんな選手が出てくるとは思いもしなかった」とキャッシュマンGMは肩を落とした。出典:MSN

マクレランド博士のスリー・ニーズ理論に照らして、私が大谷を評価する限り、彼は間違いなく、Need for Achievement重視のタイプだ。つまり、金や地位などを重視するNeed for Powerはさほど重視しない。さらに、所属する組織を重視するNeed for Affiliationもほとんど持ち合わせていないのだろう。

スリー・ニーズの大小関係からモチベーションのタイプは13種類に分類できる。おそらく彼は、Type 3の「一匹狼」だと推察する。このタイプは、唯我独尊であり、職責や周りの影響もあまり受けない。天才肌で通している人が多い。

※ 参考:https://form.kintoneapp.com/public/form/show/02c1c7171f68bfdfb554cd41ffb6a859ac7c9809da504b598fee38c58018f931#/

ちなみに、天才と言えばイチローを挙げることが出来るが、私の分析ではイチローは微妙に大谷選手とは異なるタイプに分類できると思う。もちろん、大分類としては、第一にNeed for Achievementが強いタイプであることは間違いない。

ただし、イチローが、WBCで世界一になった時に見せた喜びようを見て確信したことは、少なくても当時のイチローはNeed for Affiliationに飢えていたということである。おそらく、彼は、Achievementの次にAffiliationを重視するタイプである。ずばり、Type 2の「周りが気になるナルシスト」であると強く推定できる。

既に前回記述したが、スリー・ニーズとは、人が仕事をしたいと欲する欲求は3つに大別出来るとする米国の心理学者デイビッド・マクレランドが提唱した理論に基づくものであり、自身のタイプと相手のタイプを理解することによって、職場で仕事を遂行する上において、特にマネージャーが部下を説得してリーダーシップを取るうえでも大変有意義なものとなる。

概して、マネージャーが部下に業務指示を行う際に、特に相手が必ずしも当該業務を希望していない場合に、えてして自身のニーズと同じニーズ基準を相手にも適応してしまい、結果として、十分な動機付けを行うことに失敗してしまう。

例えば、Power重視タイプのマネージャー(「戦国武将」、「親方」、「世話好き屋」)が、部下に業務指示を行う際に、自身のニーズを基準に、相手も、昇進したいと強く思っているに違いないとの先入観に基づいて部下を動機付けようとして失敗するケースは前回も言及した。相手が異なるタイプ、つまり、Affiliation等を重視するタイプであることが、特に、日本人の場合は可能性として高いので、自分がAffiliation重視ではないマネージャーは特に注意が必要である。

このように、スリー・ニーズに基づくタイプの違いを理解した上で、より適切な動機付けを行うことで、モチベーション向上に寄与するだけでなく、各メンバー間のコミュニケーションが効率化し、結果的に、チーム内の生産性向上に繋がることが期待出来る。

スクウェイブでは、このスリー・ニーズ理論に基づいて、無償の簡易自動診断サービスを実施中であることは既に前回述べたとおりであるが、回答頂いた方にお送りする簡易診断結果メール文中には、スリー・ニーズ理論に基づいて分類される13タイプについて、タイプ別に分かりやすく説明するイメージ動画のURLも記載されている。是非、自動簡易診断をお試し頂きたい。

※ 簡易診断はこちらからご利用ください:https://form.kintoneapp.com/public/form/show/02c1c7171f68bfdfb554cd41ffb6a859ac7c9809da504b598fee38c58018f931#/

マネジメント・サイドは、単なる不満足度調査に終始することが多い従業員満足度(ES)調査に振り回されるべきではない。つまり、単なる不満と純粋に仕事をしたいと思っているかどうかは切り分けるべきである。

純粋に、人が仕事をしたいと思うニーズに特化した可視化が可能なスクウェイブの「モチベーション・マネジメント戦略クリニック R/2」にご期待頂きたい。

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